大手前大学 通信教育部(通信制大学)の学長メッセージ

学長メッセージ

「学びたい、学び直したい」あなたの気持ちに応えます

人生100年時代。私たちの人生はこれまでになく長くなります。つまり職業人としての私たちのキャリアは時代が求める人材ニーズの変化を長期にわたって受けることになります。さらに技術革新と相まって知識やスキルは短期間で陳腐化します。例えば、私たちの働き方は新型コロナウイルスの感染拡大に大きな影響を受けました。具体的にはリモートワークの拡大や対面業務の縮小などが挙げられます。こうした変化を下支えしたのは情報通信技術(ICT)、デジタル技術、人口知能(AI)など新技術であったことは言うまでもありません。

長寿化と技術革新の加速によって、これからの私たちの生き方は「教育→就社→引退」の終身雇用モデルの単線的3ステージでなく、転職、副業、リカレント教育など多様な選択肢を組み合わせてマルチステージのキャリアを主体的に形成していくことが求められるようになります。つまり学校教育を終え、ひとたび社会に巣立った後も、時代や環境の変化に応じて古い考えや価値観を捨て(学び解し)、新しい知識やスキルを獲得し続けること(学び直し)が求められるのです。それは生涯にわたる営みです。

忌々しいコロナ禍もいずれ人類は克服します。アフターコロナの時代になれば国際的な人の往来と交流は増加に転じるでしょう。インバウンド・アウトバウンドは再拡大し、日本語を母語としない人に対する日本語教員の需要は高まるでしょう。デジタル化の波は一方で生身の人間の心理に対する関心を高めるので、認定心理士などの心理学分野の資格への注目が増すと思われます。同時に、働くことのその先にある幸福あるいはウェルビーイングに対する意識が高まり、専門家としてキャリア相談を受けるキャリアコンサルタントへの期待も高まるでしょう。人生100年時代の学びでは、どこの大学を卒業したかということでなく、実質的に何を学んで、どのような知識とスキルを修得したのかが問われるのです。

大手前大学の通信課程は、皆さん一人ひとりの多様な「学びたい、学び直したい」ニーズに応えます。その対象は職業経験をもつ社会人だけでなく、高等学校卒業後すぐに入学する人も学習できるようカリキュラムは設計されています。通信教育の第一の長所は、オン・デマンドといって早朝でも深夜でもいつでも必要な時に自律的に勉強ができることです。まさに働きながら学ぶのに最適の方法です。短所は勉強することへの他人からの強制がないので、すこしばかり強い意志が必要なことです。

「学びたい、学び直したい」と思うきっかけは、いつだって理屈でなくて、この胸の衝動から始まります。学ぶ過程ではいくつかの困難に見舞われることもあるでしょう。衝動を継続的・計画的な学びに転換していくためには、学びの先にある目標を明確にすること、および学びを応援し伴奏してくれる仲間や先生との関係づくりが有効です。大手前大学通信教育部の教員・職員たちは、あなたの学びに寄り添い、日々カリキュラムの改善を重ねています。大手前大学はあなたの「学びたい、学び直したい」気持ちに応えます。ぜひ私たちの門を叩いてください。

大手前大学 学長 平野 光俊