大手前大学 通信教育部(通信制大学)の宗教学

宗教学

※下記の科目詳細は2018年度開講科目です。

基本情報

単位数 2単位 授業方法 通信授業

授業内容

 日本人は「宗教オンチ」であるとか、「宗教嫌い」であるとよく言われます。特に特定の宗教を深く信仰していない人は宗教に対して良くないイメージを持つことが多いのではないでしょうか。しかしその反面、お正月、お盆、クリスマスなど、私たちの日常生活には本来宗教的な意味をもつ行事、習慣などが数多く存在します。

 また現代の世界情勢を知るためには、宗教の理解は欠かせません。そもそも宗教は人間の生や死と密接に関わるものであり、私たちの生活から完全に排除することは不可能なものです。なんとなく否定的なイメージを持つだけの宗教理解は貧困で不十分なものではないでしょうか。

 そこで本講義では、宗教について様々な角度からあらためて考えることを目標とします。講義では現代社会において宗教が問題になる色々な場面が扱われます。それについて受講者の一人一人が問題の所在を把握し、自分で考えるようになることが本講義の最終的な目標です。

科目情報

学習内容 概要

第1回(序章) 宗教学への入り口

宗教を学問的に考えるということ
・「自分と宗教との関わり」、「日本人は無宗教か」など

第2回(第1章) 生と死の意味を問う

生や死という事柄について、宗教はどのようにとらえているのか
・「いのちの尊さ」、「妊娠中絶問題」、「脳死判定」、「ホスピス」など

第3回(第2章) 生命の循環と継承

いのちや世代の循環。環境、家族、共同体における宗教について
・「環境問題」、「人間形成と宗教」、「心の教育」など

第4回(第3章) 救いと癒しの現場

人間の悩みや苦しみに宗教はどのように答えているのか
・「癒しと宗教」、「宗教性と霊性」、「宗教とボランティア」など

第5回(第4章) 差別・暴力・権力と宗教

宗教と差別、暴力、権力などの関係を色々な角度から考えてみる
・「男性性と女性性」、「宗教と紛争」、「テロリズム」、「宗教NGO」など

第6回(第5章) 政治と宗教の相克

宗教と政治はどのように関係しているのか
・「靖国問題」、「慰霊」、「アメリカの公共宗教」、「パレスチナ問題」など

第7回(第6章) 現代社会における宗教

現代社会・消費社会における宗教の諸相
・「カルト」、「原理主義」、「メディアと宗教」、「スピリチュアル」など

第8回(第7章) 宗教における実践

身をもって生きられた宗教を考える
・「祈りと瞑想」、「祭祀と儀礼」、「修行」、「伝道」、「シャーマン」など

第9回(第8章) 宗教における言葉

言葉という角度から宗教をとらえる
・「言霊」、「神話と物語」、「教義と神学」、「声と文字」など

第10回(第10章) 宗教における本質と規範

「あるべき」宗教の規定とその問題点について
・「神秘主義」、「戒律と禁欲」、「宗教の普遍性」、「宗教の本質」など

第11回(第12章) 「宗教」概念と宗教学

宗教」という概念と「宗教学」という学問の成立について
・「『宗教』概念の近代性」、「宗教と科学」、「宗教比較の方法」など

第12回(第13章) 宗教を心理において問う

「心理」という角度から宗教を考える
・「宗教体験」、「宗教心理学」、「強さと弱さ」、「臨死体験」など

第13回(第15章) 宗教を思想において問う

宗教を思想的に考える
・「宗教多元論」、「ポストモダンと仏教」、「無神論」、「神義論」など

第14回(第16章) 新しい問いと宗教学

20世紀後半以降の「知」と宗教学の動向
・「ポストコロニアリズム」、「フェミニズム」、「オリエンタリズム」など

第15回(終章) 宗教学の実践

宗教を学ぶということの難しさや危険性
・「他者の宗教とどう関わるのか」など